提言の二つめは、ITサービス産業の新たな理想形と、必要とされる人材像についてである。「新たなIT人材像とITサービス産業の変革を目指して」と題して、NTTデータ経営研究所の三谷慶一郎情報戦略コンサルティング本部長が講演した。同氏は、企業や社会とITを橋渡しする「システムアーキテクト(SA)」と呼ぶ新たな情報化人材の必要性を訴える。 「日本は“課題先進国”である。これらの課題を解決するためのITを使った方策は、そのままグローバル展開が可能だ」。NTTデータ経営研究所の三谷慶一郎情報戦略コンサルティング本部長はこう強調する。 NTTデータと野村総合研究所(NRI)は、日本が抱える課題を五つ挙げる。労働生産性の低迷や人口減少/少子高齢化、ワーキングプア、大都市一極集中・地方過疎化、低炭素社会実現への要請、である。 これらの課題に対する解決策の方向性は、IT利活用にある。「いずれの課題も、ITを使