【斎藤健一郎、志村英司】名古屋観光ホテル(名古屋市中区)は29日、直営レストラン3カ所で、人工的に脂肪を注入してつくった加工肉を「ステーキ」として客に提供していたことを明らかにした。消費者庁によると、景品表示法の「優良誤認」に抵触する恐れがある。 公式ホームページで発表した。3店はいずれもホテル内にある「エスコフィエ」「ジャルダン」「ル・シュッド」。消費者庁は、加工肉を「ステーキ」と表現する場合には、「牛脂注入加工肉使用」と明確に表示するように求めている。しかし、3店では2009年11月1日からこの表示をせず、「牛肉ステーキ」などとして提供していた。 名古屋観光ホテルによると、阪急阪神ホテルズ(大阪市)系のレストランでの食材偽装が発覚したことを受け、食材を全て調査。その結果、消費者庁に問い合わせて「表示が必要」という見解を受けたため、25日から加工肉の使用を中止したという。