日本人の父親が婚姻関係のない外国人女性の胎児を出産前に自分の子だと認めて日本国籍を得る「胎児認知」を悪用し、子どもの日本国籍を不正取得したとして、神奈川県警は、溶接工正木弘(33)=神奈川県厚木市=、子どもの母親でアルゼンチン国籍のイグレシアス・ラウラ・マルセラ(30)=同県座間市=、実の父親でペルー国籍のサラザル・モラレス・シルビオ・マルティン(30)=厚木市=の3容疑者を、電磁的公正証書原本不実記録と同供用の疑いで逮捕した、と8日発表した。 県警によると、3人は昨年9月、マルセラ容疑者とマルティン容疑者の間にできた男児の父親を正木容疑者と装って胎児認知届を厚木市役所に提出。男児が生まれた後の今年1月に出生届を提出し、男児の日本国籍を取得した疑いがある。マルセラ容疑者は調べに対し、「私の日本の在留資格がほしかった」と供述しているという。