はじめに 短編小説の集い「のべらっくす」さん企画。添嶋が参加して5回目。通算9回目だそうです。 novelcluster.hatenablog.jp 今回のテーマは雨だそうです。去年(あれ、一昨年?)、雨をテーマに掌編集を作って、文学フリマで頒布しましたが、雨はいろいろ喚起させてくれる、良いテーマですね。今回は、えーと、雨を降らせる人、の話し(たぶん)。3700字強かな。 では、続きを読む、からどうぞ。 「天気予報」 朝、自分の持ち場に着くとスケジュールを確認する。月間の予定と、修正後の週間予定、それと明日の予報。 ワールドウエザー社に勤める彼の仕事は天気の調節だ。予報にしたがって、日光、雲、雨、風、時には雪や雷などのバルブやスイッチを調節するのがその役目だ。すべての気象が自在に操れるようになった現在、そのわりにはレトロな仕組みですべてを調節していた。 明日とあさっては雨。なんだ、あさって