現在地 ソキウス(トップ)>ソキウス工房>メディア仕掛けの民間医療 メディア仕掛けの民間医療 1 メディア仕掛けの健康言説 初出 佐藤純一編『文化現象としての癒し――民間医療の現在』(メディカ出版、2000年12月)の第3章「メディア仕掛けの民間医療――プロポリス言説圏の知識社会学」。ここでは3分の2に短縮したリライト版(400字詰め原稿用紙換算75枚)を公開します。 現代日本の健康ブームは枯れるところを知らない。それはあきらかに健康情報ブームでもあって、専門家とメディアが媒介する言説宇宙の増殖過程あるいは再生産過程でもある。そしてまた健康ブームは民間医療ブームでもある。 というのは、民間医療が基本的に「正規医療」の残余概念であるかぎり、そこにはさまざまな医療類似行為が関与するはずで、それはたとえば伝統的民間療法、癒し、ヒーラー(癒しの技をもつ人)、ニセ医者、逸脱医療、呪術、俗信、詐欺師、