民主党は十三日、消費税率引き上げの本格論議を前に、党税制調査会と「社会保障と税の一体改革調査会」の合同総会を開き、消費税問題について意見交換した。政権交代時に約束した衆院選マニフェストの多くの項目が達成できていない中で増税を進めようとしているとして、出席議員の多くが疑問や反対論を展開。民主党は現実の政策と自らの公約との整合性に苦しんでいる。　（金杉貴雄） 民主党は年内の一体改革素案の決定に向け、まず社会保障改革案をとりまとめた後、消費税の本格論議に入る。社会保障改革案はまとまっていないが、合同総会は“前哨戦”として出席議員が意見を交わした。 増税慎重派から相次いだのは「マニフェストで約束した項目ができていないのに、書かれていない消費増税をやろうとするのはおかしい」との批判だ。マニフェストでは、行政改革や事業仕分けを通じた無駄削減で年十六兆円の財源を生み出すと公約していたが、実際に捻出できた