先週末は、世界各地で経済格差や大手金融機関に対する抗議デモが行われた。 シカゴでは175名もの逮捕者が出たようだ。 もちろん、内情を知っていながら目先の利益(そして自らの報酬)のために 高リスクの商品を買ったり、転売することを指示した金融機関の経営者は 法の下で公正に裁かれなければならない。 しかしアメリカの経済の仕組みをある程度理解した上で考えると、 こうした大規模なデモですら非常に虚しく感じられてしまう。 アメリカは対外純債務国であり、年間のGDPの約17%に相当する 対外純債務を抱えている(2009年現在)。これより多額の対外純債務を 抱えるのは、先進国では今話題のPIGGSとオーストラリア、 ニュージーランドしかない(国別対外純債務のGDP比率)。 マスコミはXXの一つ覚えみたいに政府債務のGDPを取り上げるが、 対外純債務のGDPの方が、よほど債務履行能力との相関が高い。 こうし