→紀伊國屋書店で購入 オックスフォード大で教鞭をとっていたラビによるユダヤ教の入門書である。 本書は9章にわかれる。1~3章はユダヤ教とユダヤ人の長い歴史を解説し、4~6章はユダヤ教の風習を紹介する。7~9章では19世紀以降の激動の歴史の中で試行錯誤してきたユダヤ教の姿を描いている。 小さい本なのに情報量が多いが、百科事典的な羅列ではなく、血の通った叙述になっている。ユダヤ人をなんとかわかってもらいたいという著者の姿勢のゆえだろう。 ユダヤ教はキリスト教の母体といわれることが多いが、旧約聖書にもとづく信仰をそのまま残しているわけではない。キリスト教がわかれた後、ユダヤ人は信仰の中心だった神殿をローマ帝国によって破壊され、イスラエル王国の故地からも追われる。イスラエル王国時代のユダヤ教はサドカイ派、ファリサイ派、エッセネ派等々多様な流れがあったが、離散生活の中でファリサイ派の流れだけが生き残
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