2幼児放置死事件を含め子供の死に至った過去の虐待事件では、児童相談所が通告を受けていたにもかかわらず、「生命の危機」を察知できていなかった。この判断の有無が生死を分けた可能性も否定できない。 大阪の事件では、3月〜5月に児相が1人の住民から3回の通報を受け、自宅を5回訪問していた。しかし、インターホンを鳴らすだけで不在と判断し、母子ともに面会すらできていなかった。 住人の通報内容は「毎晩のように夜中の2時か3時に子供の泣き声がする」と虐待を十分うかがわせるもの。特に3回目は早朝に「今、泣き声がする」というものだったが、すぐの訪問は行われなかった。また訪問の際に近所の人に聞き込みもしておらず、こうした一連の対応が批判の的になっている。 過去の事件でも児相が通告を生かせなかったケースが多い。北海道稚内市の事件では、保育園から2度の虐待通告を受けていながら虐待と判断できなかった。東京都江戸川区の