20時過ぎ、研究室からの帰路、コンビニで夕飯を買いさあ帰ろうと車に乗り込むと、80代くらいのお婆さんが助手席の窓を叩いてきた ああよくある少額詐欺かと思って一瞬警戒したが、一応話を聞けば乗るはずだったバスが目の前で行ってしまったとのこと この足で駅まで歩いたら電車に間に合わないかもしれない、もし方面が同じなら駅まで送ってくれないかと言われ、無害そうなのでとりあえずドアを開けると、よくある手押しのキャリーケースを支えてやっと立っており、いかにも足が悪そうである 田舎なので電車を逃すというのは数十分、場合によっては1時間以上ものロスになる。もしかしたら乗ろうとしていた電車は終電かもしれない。他県で一人暮らししている足の悪い母の姿も重なり、またこの人が明らかに自分より弱者であったので、乗せることにした 根っからのコミュ障が災いし、道中何を話せばよいかわからず無言であった私の態度を静かな怒りと感じ