日本海に面した石川県輪島市の国指定名勝「白米千枚田」で19日、約3万本のろうそくをともすイベントが行われた。ぬくもりを感じさせるほのかなだいだい色の明かりの群れが、風に揺れながら夕暮れ時の棚田を照らす光景に、観光客らが酔いしれた。 白米千枚田は、2011年に国連食糧農業機関が石川県・能登半島を国内初の「世界農業遺産」として登録する際、伝統的な景観や農法として評価された棚田。ライトアップは07年の能登半島地震で減少した観光客を呼び戻そうと08年から稲刈り後の秋に行われている。 この日は約380人のボランティアが、1004枚の田んぼを縁取るようにあぜ道にろうそくを設置。午後5時前から約30分かけて火がともされた。