第 1 回と第 2 回を通して、オブジェクト指向の概念に基づいてプログラミングを行ってまいりました。数あるオブジェクト指向言語のうち、C++ は Java や C# などに比較して、よりコンピュータのメモリモデルを意識した言語となっています。 今回は、このメモリモデルに基づいた概念として、オブジェクトの動的生成、ポインタ、キャスト変換について説明し、プログラミングを行っていただきます。 メモリ領域の確保を行うランタイム関数 malloc() はご存知でしょうか。引数に確保したい領域のサイズを指定すると、確保された領域の先頭アドレスが返されます。 C++ において、領域確保は演算子 new で行います。同様に、領域解放は演算子 delete で行います。 以下のプログラムは、new、delete による領域の確保と解放の例を示しています。 int main() { // int 型の