江戸時代の人々の会話で「おらが国では、、、」と切りだした場合、その国とは日本国ではなく、薩摩や長州などの出身地をイメージしていたと思います。 でも明治維新以降、藩単位での利害を考える人の数は減り、日本国としての損得で皆が物事を考えるようになりました。 現在、欧州が直面している問題を整理する上で江戸時代の世界観を引き合いに出すのは乱暴だとは承知していますが、敢えてそれと比較することで問題の本質が明快になるのではないかと察します。 ギリシャやスペインが現在窮地に陥っているのは放埓な財政管理に問題があるという意見が多いですが、僕は必ずしもそれらの国だけを責められないと思います。 下はギリシャ、スペイン、フランス、ドイツの各国の経常収支です。 そしてドイツから気候の良いスペインなど南欧各国へ投資する不動産ブームが起きたのです。 どんどん外国からの投資資金が流入するのでスペインやギリシャは経常赤字で