2009新司法試験再現答案倒産法 - Blue Bird倒産法 【第一問】 第1．１ １．（１）について （１） Ｑ社の希望は、①Ａ社の施設と従業員を引き受けて経営をすること、②負債や抵当権の負担は引き継がないことである。そうすると、再生手続きに伴いＡ社が自己株式を消却し、新株をＱ社に対して発行するという手段（民再法166条1項、2項）をとるべきではない。なぜなら、この方法では、実質的にはＱ社が旅館の土地建物（以下本件不動産）の抵当権の負担や（民再法53条1項）、一般優先債権として保護される従業員の一ヶ月分の給料債権200万円、公課公租の負担を負うこととなるからである（122条1項、民法306条2号）。 （３） 事業譲渡の方法をとることにより、施設と従業員を引き受けて旅館業の経営を行うことができる（①）。事業譲渡では債務は同意なければ承継されない。従業員との雇用関係は、従業員の個別の同意を得て継続することができる。 さらに、Ｑ社は本件不動産に設
