すすぎが1回で済む衣料用液体洗剤の花王「アタックNeo」が消費者から支持されている。洗濯時間が短縮されて生活にゆとりが生まれ、使う水や電気も減ってエコ生活になると良いことずくめ。洗浄力主体だった業界に一石を投じた。その開発は、これまで見えなかった不満の発掘作業から始まった。合点いかない調査 「衣料用液体洗剤に不満はない」。それが花王の実施した衣料用洗剤に対する消費者の意識調査結果だった。不満があれば、改善点になり、開発のヒントになる。でも結果は「不満なし」。今の商品で満足していることになる。 「でも、本当だろうか」。平成17年に洗剤開発を担うことになった呉(くれ)裕利子さんには、合点がいかなかった。 当時の主流は液体ではなく粉末洗剤。液体のほうが溶け残りが少ないはずなのに、消費者に浸透していなかった。不満がなければ、もっと売れていていいはずだ。 そこで洗剤とかかわる生活場面すべてをひとつひ