2015-02-05 大衆文化の世界から「戦後の繁栄」が消え失せてる件 私が生まれるはるか前の昭和のマクドナルドのキャッチコピーは「世界のことばマクドナルド」だった。 日本には外資系の外食チェーンはそれまで存在していなかった。1971年に銀座に1号店を開業したマクドナルドはその第一号だった。銀座は言わずと知れた日本で最も高級品の集まるデパート街で、当時は若者の流行発信地でもあったそうだ。当時の若者と言えば、戦後期の貧しい時代にハリウッド映画を観た団塊世代である。数年後には店舗が拡大し、休日に家族連れマクドナルドに訪れるライフスタイルが定着した。この親御さんたちは戦前や戦時中に生まれ、幼少期や少年期を戦争の悲惨さの中で過ごし、青年時代に「平凡パンチ」を読んだりしてアメリカ文化に没頭した世代だ。 戦後の繁栄とは、つまりこのマクドナルドのCMが表現する呑気な空間だと思う。 アメリカのディズニー映