近年、街歩きの視点のひとつとして少しずつ認知が広まっている「暗渠」。本来は蓋をされた川や水路そのものを指す言葉だが、この場合は、地下ではなく地上の、かつて川が流れていた場所を暗渠と呼ぶことが多い。 「暗渠」はどんなところにある? 日頃見慣れた町でも、注意して見てみれば、区画を無視してくねくねと曲がった道や、延々と続く緑道、周囲より少し低くなっている路地、川もないのに橋の名前のつく交差点など、景観の中にちょっとした違和感を覚えるような部分があるだろう。それらはもしかすると暗渠かもしれない。 ひとたびこのような暗渠に気がつくと、大袈裟にいえば町の見え方が大きく変わってくる。暗渠というフィルターを通したまなざしで街を捉えることで、眼前に広がる景観の背後に潜んでいるものに気づく。失われた水の流れが結ぶ空間の繋がりと広がり、そして人と川が関わってきた時間の重なりと奥行きが感じられてくるのだ。この「見
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