その名の通り、美学の入門書であり、複数のトピックについて基本的な議論が紹介され、各章末には練習問題と参考文献が付されている。 また訳注も充実しており、時に、いわゆる分析哲学における議論の進め方についての一般的な解説とでもいうべきようなものまで書かれている。 あと、表紙のデザインがよい。 ちなみに原題は、Aesthetics and the Philosophy of Art: an Introductionであり、分析美学の名はない。「現代英語圏における美学と芸術の哲学」といった方がよりよいのかもしれない(とはいえ、近年では非英語圏でもこのスタイルでの研究があるということで、この言い方も正確ではない)。 さて、美学と芸術の哲学ということで、本書も二部構成となっていて、一部が美学、二部が芸術哲学となっている。 Ch.1 はじめに 第1部 美学 Ch.2 環境美学――自然の美 Ch.3 〈美的
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