インプレスの「電子書籍市場報告書」によれば2020年度の電子書籍市場において、コミックは19年度から1013億円増加し4002億円。小集講(小学館、集英社、講談社)など大手出版社の決算を見ても各社、電子書籍とライツ(海外版権など)の売上増加により過去最高水準の営業利益を叩き出している。 結果、出版科学研究所調べによるコミック市場全体(コミックス+コミック誌+電子コミック)は3年連続で拡大し、ピークだった1995年の5,864億円を抜き、1978年の統計開始以来過去最大の市場規模となる6126億円に達した。 マンガ業界は我が世の春と言っていい状況だが、さらなる成長のためのボトルネックとなっている2つの課題について書いてみたい。 「編集部」不足 電子書店や電子書店系マンガアプリが他社との取り扱い作品のラインナップ差別化を図り、また、自社発のヒットを夢見てオリジナルマンガ作品に乗り出す、または拡