1874(明治7)年に開業した鉄道の大阪-神戸間(現在のJR東海道線の一部)の完成前後に撮影されたとみられる写真約20枚が見つかった。日本で初めて造られた鉄橋やトンネル、建設中の関連施設などを写した、日本の鉄道の黎明(れいめい)期を今に伝える貴重な資料だ。これまで広く知られていないカットが多くを占める。研究者は撮影場所などを特定したいと情報提供を呼び掛けている。 写真の存在を確認したのは、大阪産業大名誉教授の林田治男さん(69)。お雇い外国人として日本の鉄道建設を指揮した英国人技師、エドモンド・モレル(1840~71)を研究してきた。調査のため2010年、モレルと同時期に来日した英国人技師ジョン・イングランドのひ孫ジョン・ローリー氏の豪州メルボルンにある自宅を訪れた際、日本の古い鉄道写真があると教えられた。帰国後にローリー氏から写真の複製を譲り受けたとい…