「難民になったねこ クンクーシュ」の翻訳を担当した中井はるのさん(右)とかもがわ出版の三輪ほう子さん=東京都内で、千脇康平撮影 戦乱のイラクから逃れた難民の家族が、途中ではぐれた白い愛猫と5000キロ離れた北欧で再会--。そんな実話を基に米国で出版された絵本の日本語版が今月、発売された。奇跡の再会は、世界の人々の優しさが重なり合って実現した。絵本の翻訳家らは「日本の子供が世界を知り、自分ができることを考えるきっかけにしてほしい」と願う。 絵本は「難民になったねこ クンクーシュ」(税抜き1700円)。イラク軍と過激派組織「イスラム国」(IS)の戦闘が続いていた都市・モスルで、母子6人の一家に飼われていたクンクーシュを主人公として描く。