年末の風物詩、ベートーベンの「交響曲第9番」がアジアで初めて演奏されてから6月1日で100年になる。第1次世界大戦中、徳島県鳴門市にあった板東俘虜収容所でドイツ兵らが演奏した。1日に鳴門市で当時を再現する公演を主催する認定NPO「鳴門『第九』を歌う会」の飯原道代副理事長(70)は「100年前にドイツ兵が演奏した第9を未来につないでいきたい」と意気込んでいる。 鳴門市ドイツ館によると、収容所では1917~20年、中国で日本軍捕虜となったドイツ兵約1000人が生活。芸術活動も認められ、18年6月1日に行われたベートーベン交響曲第9番の全楽章演奏はアジア初とされる。(共同)