地震で大きな被害を受けた北海道厚真町の断水が、ほぼ解消された。町内に2カ所ある浄水場のうち、富里浄水場は裏山が崩落して稼働できず、一部で井戸水に頼っている地区があるが、施設復旧は2020年度の見通し。一時閉鎖した旧浄水場の利用を継続し、完全復旧までしのぐことにしている。 町は9月6日の地震で、停電のほか、浄水場に土砂が流入するなどして全町で断水した。町南部に給水する上厚真地区浄水場は4日後に復旧したものの、町北中部が供給域の富里浄水場は施設が土砂に埋もれるなどして復旧のめどが立たず、以前使っていた新町浄水場を再稼働させ、供給を始めた。 富里浄水場は、1984年に建設された新町浄水場の後継施設。それまで山間部で井戸水を利用していた高丘地区の全域と幌内、幌里の2地区の一部にも供給エリアを広げ、今年8月に稼働を始めたばかり。新町浄水場は浄水機能を廃止する予定だったものの、富里浄水場からの水をいっ