台風12号は29日夜に九州北部を横断し、各地は強い雨や強風に見舞われた。西日本豪雨で犠牲者が出た北九州市は約11万5000人に避難勧告を出し、住民らが不安な夜を過ごした。また、交通機関も大きく乱れ、福岡市のJR博多駅では足止めされた人もいた。 西日本豪雨で夫婦が犠牲となった土砂崩れ現場近くの北九州市門司区奥田3、飲食業、池田金弘さん(59)は妻(52)と区内の市立萩ケ丘市民センターに避難した。同センターには29日夕に数世帯が身を寄せていた。 池田さんは「うちは土砂災害警戒区域。先日の豪雨の時は自宅前の道路が川のように水が流れて避難できず、今回は早めに避難しようと思った。雨が落ち着くまで様子を見ようと思う」と話した。