日本選手権 プロ野球での「経験則」基に指南 第43回社会人野球日本選手権で2年ぶりの王座奪還を目指し、4日の第1試合に臨んだ日本生命(大阪)。投手層の厚さが特徴のこのチームで、自身の経験を基に指南する投手コーチがいる。将来を嘱望されながら、故障でプロを引退した元日本ハムの酒井光次郎(みつじろう)さん(49)。「けがで野球人生が閉ざされてしまわぬよう、できる限りアドバイスをしたい」と語る。 「バシン」。速球が捕手のミットに収まる音が響く。10月30日、大阪府貝塚市の日本生命貝塚グラウンドで、投手たちは大会直前の調整に入っていた。「昨日と変わらない乱れのないフォームだ。いいね」。酒井さんは投げ込んだ投手に笑顔で話しかけた。