旧優生保護法(1948~96年)に基づく障害者らへの強制不妊手術を巡り、宮崎県は27日夜、県文書センターなどで計37人の個人が特定できる3冊の資料が見つかったと発表した。資料には手術を受けさせられた25人と手術決定と判断された11人の氏名などが載っている。県内で個人が特定できる資料が確認されたのは初めて。うち2冊については、職員が独断で閲覧申請用の検索リストから削除していた。 県健康増進課によると、資料はセンターで2冊、センター移管前の文書を保管する書庫で1冊見つかった。センターにあった「公衆衛生(昭和30年度)」には手術実施の17人が、「優生保護審査会(昭和40年)」には手術実施の8人と手術決定の11人が載っている。書庫の「優生保護審査会(平成8年度)」には「優生手術被申請者調査票」に1人の記載があるが、申請されたかどうかは不明という。