近赤外光を使ってがんを治療する「がん光免疫療法」の国内初の治験(臨床試験)が、国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)で3月に始まることが決まった。再発頭頸(とうけい)部がん患者を対象に実施する。同療法の実用化を目指す米製薬ベンチャー「アスピリアン・セラピューティクス社」が13日にも発表する。同療法は、米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆主任研究員が開発した。 がん細胞表面のたんぱく質に結びつく「抗体」に、近赤外光によって反応を起こす化学物質を付着させ、患者に注射。患部に近赤外光を当てると化学物質が反応し、がん細胞の細胞膜を傷つけて死滅させる。