損と嘘 損と嘘 損と嘘 全部全部全部私へ 連呼する悲しい言葉が音程の激しい上がり下がりと共に繰り出され、狂気を感じさせる歌、それが倉橋ヨエコの「損と嘘」だ。 この曲と出会ったのもスカパー深夜のPV集で偶然に。何十年前だ?というようなガッツリとしたテイストの歌謡曲に、マゾヒズム溢れる歌詞を歌う倉橋氏の癖のある声。同じくスカパーでの特集番組にて「六畳一間の部屋にグランドピアノ置いて暮らしています」と照れくさそうに言ってのける溢れんばかりのサイコ感。当時高校生だった私は人に刺さる要素満載のミュージシャンを見つけた。 PVがイカレ具合を助長させている こういうジャンルをなんていうんだろう。歌謡曲ながらリズム隊やブラスセクションによるジャズっぽさがあって、バリバリ日本風というわけでもない。かなり独特な曲調だ。また倉橋氏のハリのある声がジャジーなのである。音程の上下移動が激しいのもポイントだ。低い音を