いつ何で知ったかを覚えていない。でも当時の私にブッ刺さり、今でも聴き続けている曲、それがThe Simple Carnivalの「Misery」だ。 The Simple CarnivalはJeff Bollerというミュージシャンの宅録ソロバンドで、Boller氏一人で全ての演奏をしている。なのでメジャーなスタジオで撮ったハイファイサウンドではなく、ローファイな音作りになっている。しかしそのポップだけれど切ない曲調と世界観と可愛いジャケットは独特な魅力を生み出すのだ。 なんて内向的で、揺蕩とした音楽だろうか!自分の心の中をスプーンでこそげ落とすような、一人ぼっちの音楽なんですよ(ソースは私)。自分の内面とひたすら向き合って、鬱屈した気持ちになりながら、その切なさをスパイスにして楽しむ感じ。 フェイザーをかけたエレピからイントロが始まり、狭い部屋で録ったであろうベースとドラムが語り掛けるよ