「会社のためを思って、思い切って意見を言う人間より、上の人間に気に入られるYESマンが評価される」 「トップ重視のものを言えない風土」 「NOと言える人が疎まれる企業風土=東芝の社風」 東芝が去年11月から12月にかけて行った社内アンケートに書き込まれた社員たちの言葉です。主なグループ会社を含む63社の社員のうち90%以上にあたる約8万3000人が回答しました。 たくさんの厳しい意見が出されましたが、最も多く寄せられたのがこうした企業風土の課題を指摘するものでした。東芝の不正会計問題は、インフラ工事やパソコン事業など幅広い分野で発覚し、利益のかさ上げ額は総額2200億円余りにのぼりました。 「チャレンジ」 と称して高すぎる売り上げや利益の目標でも必ず達成するように、歴代の社長らが社内に指示を出し、部下たちはその強いプレッシャーに耐えきれず、不正な会計処理を行っていたのです。 こうし