小林製薬(大阪市)が「紅麹(べにこうじ)」成分入りサプリメントを巡る健康被害を公表してから、12日で3週間。原料の一部からは、青カビ由来で毒性があるとされる天然化合物「プベルル酸」が検出されており、原因となった可能性がある。混入の経緯は不明で、焦点となっている工場の衛生管理の実態解明が待たれるが、原料の製造工程ではトラブルが相次いで発覚している。 【図】一目でわかる…小林製薬の紅麹原料の製造工程 紅麹原料を製造していたのは大阪工場(同市)。1940年の操業開始で老朽化が進み、昨年12月に閉鎖されている。同社の紅麹原料はサプリ用と食品用がある。いずれも5、6人の同じ従業員が製造を手がけ、製造工程や使う機器も同じだが、コメを発酵させる紅麹菌の株が異なる。そのため交互に機器を使い、使用後は清掃をしている。プベルル酸は昨年4~10月に製造したサプリ用の一部から検出された。 従業員に対しては、月1回