2012年1月3日ターレバンが、アメリカとの交渉のため、カタールの首都ドーハに事務所を開設すると発表した。これまでのターレバンの公の立場は、外国の軍隊がアフガニスタンから撤退するまでは、交渉に応じないというものであった。今回の発表は、明らかな方針の転換である。なぜ、この時期に開設を発表したのかは、明らかではない。一部の専門家は、アメリカ軍などによる激しい攻撃が成果をあげてきた反映だと見ている。明らかなのは、ターレバンがグアンタナモに収監されている数名のターレバン関係者の釈放を求めている点である。この中にはターレバン政権の国防副大臣であった人物も含まれている。逆にアメリカは2009年にターレバンの捕虜になった一名の兵士の解放を望んでいる。まず、双方によって拘束されている人員の交換が、最初の交渉の議題となるだろう。 アメリカ軍を主力とするNATO軍は、2014年に治安権限をアフガニスタンのカル