イーロン・マスク率いるスペースXが、また宇宙開発の歴史に新たな一歩を刻んだ。ロケット第1段再利用の成功である。 同社は、2015年12月に、「ファルコン9」ロケット第1段の逆噴射による着陸・回収に成功し、その後も回収の実績を積み重ねてきた。今回は、昨年4月に1回使用して回収した第1段を再度打ち上げに使い、もう一度回収することに成功した。これにより、同社が狙う「第1段を回収・再利用する」という技術が実現可能であることは実証された。 次なる焦点は「本当に回収・再利用によって、打ち上げ価格の低減が可能か」「打ち上げ価格が低減できるなら、何回の再使用が可能で、どこまで引き下げることができるか」に移る。 スペースXは、米東部時間3月30日午後6時27分(日本時間31日午前7時27分)、通信衛星「SESー10」を搭載したファルコン9ロケットを、フロリダ州の米航空宇宙局(NASA)ケネディ宇宙センターか