8年前の3月11日、東日本大震災の被災地を襲った“黒い津波”。多くの人が目撃したにもかかわらず、その実態はよくわかっていません 。今回、NHKではこの“黒い津波”を徹底的に解析。すると、“黒い津波”が被害を拡大させていた実態が見えてきました。 “黒い津波”とはなんなのか? 被害を拡大させた原因とは? その実態に迫りました。 8年ぶりに見つかった“黒い津波” 平成30年秋、黒い津波について取材を始めていたNHK仙台放送局の取材班に一通のメールが寄せられました。「震災当時に採取した“黒い津波”を今も保管している」というのです。早速、取材班が向かったのは、宮城県気仙沼市。そこで目にしたのは、4リットルのペットボトルに入った黒い水でした。 水を保管していた上田克郎さん。震災の翌日、海沿いで箱の中に黒い水がたまっているのを見つけました。上田さんはその水を容器に移し保管。震災の記憶を伝えようと、被災地