東日本大震災以降、通勤手段としても人気を集める自転車。道交法上「軽車両」に分類され、原則として歩道は通行できないが、わが物顔で走る人も少なくない。最近は、ブレーキがない競技用自転車「ピストバイク」で公道を走ったとして、お笑いタレントが摘発され話題に。どれほど危険なのか、県警が用意したピストバイクに乗って体験した。 (山口哲人) 記者は、県警本部の敷地内で試乗。競輪場で見るようなタイヤが細い自転車を前に不安を覚え、まず県警幹部にヘルメットを求めた。またがって前傾姿勢でハンドルに手を置くが、ブレーキはない。「ペダルを逆回転させると減速する」との説明に、さらに心細くなる。 いったんペダルをこぎ始めると、普通の自転車と違い、足は回り続ける。思わぬ違和感に停車させようと足を踏ん張るが、ペダルが回転する力が強く、しばらく進んで幹部に支えられながらやっと停止。「こんな怖い自転車、二度と乗るか」と心の中で