内閣官房参与の小佐古敏荘・東大大学院教授(放射線安全学)が29日、東京・永田町で記者会見を開き、内閣官房参与を辞任する意向を表明した。理由について小佐古氏は、原発事故対応への提言について「いろいろと官邸に申し入れてきたが、受け入れられなかった」などと語った。 小佐古氏は会見に先立ち、首相官邸を訪ねて辞表を提出した。同氏は東日本大震災発生後の3月16日、原発事故について菅政権から助言を求められて参与に就任。首相は3月末までに小佐古氏ら計6人の原子力専門家らを次々に内閣官房参与に任命した。
建築家、震災で動く プライバシー+対話の空間を提案2011年4月6日14時43分 実際に設置された紙管を使った間仕切り=宇都宮市・姿川生涯学習センター付属体育館、坂茂建築設計提供 地震で家が壊れ、津波で建物が流される。東日本大震災では、多くの建築物が消えていった。そのありさまを見た建築家たちが、動き出した。避難所でのプライバシーを確保したり、仮設住宅のあり方に提案をしたり。いま建築に何が可能かを問い始めている。 「世界各地の被災地を見てきたが、今回はこれまでにない被害だ」 岩手県大槌町などを訪れた建築家の坂茂(ばん・しげる)さんは、こう語る。仏北東部のポンピドーセンター分館の設計を手がけるなどの活躍の一方、阪神大震災や中国・四川大地震などの折には現地に入り、紙で作った管による仮設住宅などを造ってきた。 ■紙管で間仕切り 今回は、各地の避難所で紙管を使った間仕切りを作り始めている。柱となる直
民主党の小沢一郎元代表が27日、フリー記者らが主催する記者会見に応じた。インターネットで中継されたが、大手新聞やテレビ局へ事前の案内はなかった。小沢氏は、政治とカネの問題で批判を続ける「既存メディア」への不信を募らせているようだ。 会見は、記者クラブの開放を訴えるフリー記者が設立したばかりの「フリーランス・雑誌・ネットメディア有志の会」が主催し、約50人が詰めかけた。「会見場が狭く、お誘いしている方以外は入ることができない」とし、新聞社やテレビ局に事前の案内はなかった。だが、「記者クラブ開放に向け努力する」という趣旨に賛同すれば、入場できるとの条件も示された。 ネット中継では、司会を務めた上杉隆さんが「記者クラブのような政局の質問は遠慮頂く」と冒頭に宣言。小沢氏の「政治とカネ」について突っ込んだ質問は出なかった。小沢氏は笑顔で質問に応じていたが、強制起訴後の身の振り方を聞かれると不愉快
「はてな」の田中慎樹さん(左)にヘルメットを手渡すスペシャライズド・ジャパンの馬場誠社長=昨年12月、東京都目黒区、佐々木写す 米系の大手自転車メーカーが、自転車用のヘルメットを無償で配り始めた。自転車の事故で亡くなる人の6割が頭部を打っているのに、乗車時にヘルメットをかぶる人は1割に満たないからだ。 東京都目黒区にあるウェブサービス会社「はてな」東京本店。昨年12月、「自転車通勤をしている方々へ」と新品の自転車用ヘルメット5個が届いた。スポーツタイプの自転車や関連商品の製造販売で世界的に有名な米スペシャライズド社の日本法人からだ。馬場誠社長(55)は「頭は命にかかわる。しっかり守って安全な運転を」と話す。 警察庁によると、2009年に自転車の関係する事故で亡くなった人は695人。数は減る傾向だが、自動車を含む交通事故全ての死者での割合は約14%で、年々高まっている。死者の63%
提出された名古屋市議会解散を求めるリコール署名簿を確認する名古屋市東区選挙管理委員会の職員=4日午前、名古屋市東区、小川智撮影 河村たかし・名古屋市長の支援団体「ネットワーク河村市長」が集めた市議会リコールを求める署名46万5582人分が受理された。その数に、議会側には動揺が広がった。リコールの成立が現実味を増すなか、河村市長の不信任案提出という対抗策をあきらめ、「自主解散」を模索する声まで上がり始めた。 「46万行ったら、もうあかん」(自民市議)、「無効署名が2割超えても成立なんて」(民主市議)……。 署名集めの期間中、超党派で街頭演説をしたりビラを配ったりと、これまでになく積極的に市長批判を続けてきた市議らの間には脱力感が漂った。4日午後、横井利明議長は報道陣の取材に「多くの人が署名したという事実がある」と語りつつ、「至る所で市民の意見を聞いてきたが、圧倒的な民意は感じていない」
朝日歌壇に「ホームレス・公田耕一」と名乗る歌人が現れた。昨年末以来ほぼ毎週入選を重ねている。経歴も年齢も不明だが、投稿数に比例して“気になる存在”度は高まるばかりだ。 初投稿で初入選したのは08年12月8日掲載の〈(柔らかい時計)を持ちて炊き出しのカレーの列に二時間並ぶ〉。 4選者のうち佐佐木幸綱、永田和宏両氏が「真に迫る、知的な歌」と注目した。投稿には「住所明記」の規定があるが、「住所=存在証明を持たないホームレスという立場が現にある。発信を排除すべきではない」という方針で合意。住所表記は(ホームレス)にすることになった。 入選歌は12月22日掲載の〈鍵持たぬ生活に慣れ年を越す今さら何を脱ぎ棄(す)てたのか〉、1月5日は〈パンのみで生きるにあらず配給のパンのみみにて一日生きる〉ほか一首。19日、〈日産をリストラになり流れ来たるブラジル人と隣りて眠る〉。26日の〈親不孝通りと言へど親
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