先ごろ国連が、昨2007年の主要国・地域のGDP成長率についての見通しを発表した。下の図を見ていただこう。国ごとの見通しをまとめた図である。2006年と比較して成長率がプラスに振れたのは日本・米国などごくわずかの国々だ。もっとも「伸びた」とはいえ、数値で見ればいずれも0.1%程度であるから、あまり大きなことは言えまい。 国連では、2008年度のGDP成長率についても予測している。いわく、「2008年は平均で3.4%に減速する」だ。先進国、発展途上国、旧計画経済圏ともに昨年を下回る見込みだ。国連は「今年は深刻な試練に直面する」とも言っている。 だが、すべての国が等しく低迷するというわけではないのはもちろんだ。BRICsをはじめ、トルコ、ベトナムなど高い成長率を誇っている国は(伸び率は多少鈍化しようとも)、2008年も安定的な成長を手にするはずだ。そしてユーロ圏・先進国はおしなべて低いまま