ちょうど昨年の11月、マンガ原作の仕事ができないかと各所に相談していた折り、メディア・ジャーナリストである知人のT氏より、新しいコミック・メディアとして紹介されたのが「Pixiv」だった。ハンドルネームで登録して、自分の作品をアップし、ギャラリーによる採点やコメントなどがもらえるという「絵描き限定SNS」のようなもので、約1年これに付き合ってさまざまな面白い体験をさせていただいた。ただ、いわゆる過度な「萌えブーム」の折り、世俗の監視から逃れたここでの人気コミックというのが、かなりヲタク向けに自己完結した、ハレンチでいきすぎたものばかり。それにたじろいで「何だこれは?」とまわりに聞くと、「そりゃアンタ、コミケに大人が乗り込んでいくみたいなものじゃん」と、あまりのマンガ界の知識の疎さを諭される始末(笑)。でもまあ、それなりに発表の場として楽しませていただいていたんだが、やっぱり萌え系のいわゆる