現在の多くのデスクトップアプリケーションのためのフレームワークは、その多くが、デザイン原理としてモデル・ビュー・コントローラ(MVC)アーキテクチャを取り入れている。これは、アプリケーションに必要とされるモジュールを、データを表すモデル、ユーザへの表示を行うビュー、これらをコントロールするコントローラ、の3層に分割して設計しよう、というものだ。 今回紹介するのは、Apple ComputerのMac OS Xにおけるアプリケーションフレームワークである「Cocoa」のMVCアーキテクチャだ。Mac OS Xのバージョンアップに伴い、Cocoaにも2度、重要なアップデートがあった。まずはこの変遷を追いかけてみたい。 Cocoa BindingとCore Dataの導入 Cocoaは、その由来となるNEXTSTEPのころから、MVCをベースに設計されていた。MVCの3つのレイヤのうち、ビューに
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