横田伊佐男氏(以下、横田):拙著『長いコトバは嫌われる』の中で、F1撤退直前のホンダが展開した広告のコピーを「胸アツコトバのメカニズム」として10ページほど使って紹介しました。実際にコピーをご担当した三島さんの感想をお聞かせください。 三島邦彦氏(以下、三島):率直に言って、ありがたかったです(笑)。 広告って、一方通行というか発表して広まったらおしまいなので、丁寧に読み込んでいただいた解説を読むと、ちゃんと意図が伝わるんだ、とうれしい気持ちになりました。 横田:実は、あのパートは読者に大反響で、「涙を禁じえません」という感想もいただきました。なぜこれほど読者の胸を熱くさせたのでしょう? 何が要因だと思いますか? 三島:普通、F1最終戦で「ありがとう」を伝えるとしたら、F1ファンの皆さんじゃないですか。それで十分に新聞広告として成立しますしね。 でも、それではあまり面白くない。 ホンダさん
![ホンダのF1広告に隠された“胸アツコトバ”の伝え方](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a031c4a7413804935da5387a1cabfd0229124c47/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkei.com%2Fatcl%2Fgen%2F19%2F00473%2F072500005%2Ffb.jpg)