本来、人は夜になれば眠くなり、朝になれば目が覚めます。しかし、誰もがそんな生活を送っているわけではありません。夜中も営業しているコンビニもあるし、仕事が朝までかかってしまったなんてこともあるでしょう。 そうした生活リズムの乱れは、がんの発症リスクにつながる可能性があるといいます。一体、どんなメカニズムがあるのでしょうか。生体リズム研究の第一人者で、『時計遺伝子――からだの中の「時間」の正体』の著作がある岡村 均さんの解説で、生体リズムとがん発症の関わりを見てみます。 ※本稿は、岡村 均『時計遺伝子』を一部再編集の上、紹介しています。 垢が剥がれ落ちてもやせ細らないわけ 細胞は、分裂をすることで数を増やします。私たちの体は、一見すると常に同じ状態を保っているように思えますが、実は常に老化した細胞は死んでいき、同じ数だけ新しい細胞が生まれることで、一定の状態を保っています。 皮膚から出てくる垢