コロナ禍で、全国の保健所は医療機関から感染を知らせる発生届がFAXで大量に送られてきて、業務がひっ迫しました。 国はこれを解消しようと、5年前から発生届をデジタル化しましたが、各地の保健所を取材すると、一時、導入したところでも再びFAXが使われるなど、取り組みが進んでいないことが分かりました。 専門家は「平時から使っていないシステムは有事では使えない。前回のパンデミックの教訓を生かすべきだ」と指摘しています。 感染症が発生した場合、医療機関は保健所に対して「発生届」を提出することが法律で義務付けられています。 新型コロナが世界的に大流行した時、全国の保健所では、医療機関から発生届がFAXで大量に提出されたため、職員が入力業務に追われる事態となりました。 そこで、国は5年前から、こうしたやりとりをオンラインで行うシステムを導入し、保健所や医療機関で活用するよう通知するなど、医療のデジタル化に
