岸田文雄政権発足後の2回の国政選挙で大躍進し、立憲民主党に代わる野党第1党の座を窺う日本維新の会が、逆風に苦しんでいる。ここにきての相次ぐ所属国会議員の問題行動や発言が、同党の悲願でもある「全国政党」脱皮への障害になっているからだ。 参院選後の8月に長らく代表を務めた松井一郎大阪市長の後継となった馬場伸幸氏は、全国政党化を目標に、10月末から党勢拡大のための「全国キャラバン」を開始した。「大阪の地域政党」との国民的イメージから、関西以外では伸び悩みが目立つ維新だけに、馬場氏は「改革姿勢」を軸に、憲法改正や防衛費増強などの保守的政策を訴えることで、支持拡大に腐心している。 馬場氏は10月30日、全国キャラバン最初の遊説地の仙台市内で「松井一郎さんからバトンを渡された」として、維新が掲げる「身を切る改革」の必要性を熱っぽく訴えた。その一方で、ライバルの立憲民主についても「協調しながら国民のため
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