化石燃料による発電が多い地域はエンジン車の環境負荷が相対的に小さく、再生可能エネルギーの発電利用が進む地域では電気自動車(EV)が環境にやさしい-。マツダと工学院大学が、車の一生を通じて排出される二酸化炭素(CO2)排出量を算出した結果、各地域のエネルギー事情に応じて各車両の優位性が変わることが分かった。 エンジン車とEVのエコ度を評価する際に活用したのは、製品やサービスがどれだけ環境に負荷を与えるかを総合評価する手法「ライフサイクル・アセスメント(LCA)」だ。国際標準化機構(ISO)の国際規格に規定されたLCAの手順に沿って、各車両のCO2排出量を地域ごとに算出し比べた。 調査は、ガソリン車とディーゼル車の設定がある排気量2000cc以下の小型車「マツダ3(旧モデルの日本名・アクセラ)」と、同クラスの他社製EVで比較。米国をはじめ5地域を対象に、20万キロ走行するまでに排出されるCO2