コロナ禍での外出自粛で家庭での菓子やパン作りが増えて家庭用バターが一時的に品薄となったことを背景に、酪農・乳業の理解に向け、生産者や自治体などがインターネット交流サイト(SNS)などでの情報発信の重要性を再認識している。「牛乳の需要は減ったのに家庭用バターがなぜ足りないのか」という消費者の疑問や批判の声が相次いだからだ。今、品薄感は解消しつつあるが、コロナ禍で今後の情勢が不透明な中、専門家は、分かりやすい情報発信の必要性を指摘する。(望月悠希) 生産者 ネット上の誤解理解求めて投稿 春先から、コロナ禍で家庭用バター需要が急増し、首都圏や関西圏などでは、店頭で入手しにくい状況になり、消費者からは疑問の声が相次いだ。 東京都在住の会社員の30代女性は「新型コロナ禍で牛乳が余っているという話は聞くので、バターにしてくれたらいいのにと思う。供給を工夫できないのか」、別の30代女性も「牛乳は不足しな