一回に先制の３５号２ランを放った山田。チームは４連勝で、巨人との天王山を前に弾みをつけた（撮影・桐山弘太） （セ・リーグ、ヤクルト４－２ＤｅＮＡ、２５回戦、ヤクルト１７勝８敗、２４日、神宮）首位・ヤクルトは２４日、ＤｅＮＡ最終戦（神宮）に４－２で勝利。山田哲人内野手（２３）が一回に左越え３５号先制２ラン、三回にも左越え３６号ソロを放った。主軸の１試合２発で４連勝。チームは今季の３位以上が確定し、２０１２年以来３年ぶりのクライマックスシリーズ進出を決めた。２６日からの２位・巨人との直接対決（東京ドーム）で、勝てば優勝へのマジックナンバーが『３』で点灯する。最短Ｖは２８日だ。

燕を支える“三冠トリオ”だ。二回、３ランを放った畠山を先頭に川端（中央）、山田がベンチでハイタッチ　（撮影・塩浦孝明） （セ・リーグ、ヤクルト９－１ＤｅＮＡ、２４回戦、ヤクルト１６勝８敗、１６日、神宮）ヤクルトが１６日、ＤｅＮＡ２４回戦（神宮）に９－１で大勝。今季最多の貯金７とし、１４年ぶり優勝へ、２位・阪神に１ゲーム差をつけて単独首位をキープした。４番の畠山和洋内野手（３２）が二回に３ランを放つなど４打点の活躍で、９６打点として打点争いでリード。川端慎吾内野手（２７）は走者一掃の適時三塁打を放つなど・３３５で打率首位を守り、本塁打トップの山田哲人内野手（２３）と合わせ、史上初となる「同一球団の３人による三冠独占」が見えてきた。

（セ・リーグ、中日２－２ヤクルト＝延長十二回規定により引き分け、２４回戦、ヤクルト１２勝１１敗１分、１３日、ナゴヤドーム）自慢の救援陣が奮投だ。七回に２番手で登板したロマンからの６人が計６回を無失点。守護神のバーネットは九回から２回を投げ、延長十二回は「一人一殺」の継投だった。高津投手コーチは「今年の中継ぎ陣を象徴する試合だった。勝てなかったのではなく、よく引き分けに持ち込んだと思う」とたたえた。

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シーズン６０発男はカンフル剤となりうるか－。 ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手（３１）が７日、約４カ月ぶりに来日した。５月に米国で左太ももの手術を受け、現地でリハビリ。「痛みはない」と埼玉・戸田市内の２軍施設で、１軍復帰への最終調整を行っている。 「チームのみんなが優勝に向けて一生懸命頑張っている。早くラインアップに入って、チームの勝利に貢献したい」 実績は十分だ。２０１１年の来日１年目から３年連続で本塁打王のタイトルを獲得。１３年は日本新記録の６０本塁打を放った。 今季、めざましい活躍を見せている「山田以上に本塁打を期待できる打者。終盤はエース級の投手同士の接戦になると思うので、その存在は大きい」と真中監督。調整が順調ならば、最短１８日巨人戦（神宮）の復帰を目指すという。大砲の存在は他球団にとって脅威になるだろう。 ただ、今季の出場はわずか１試合。選手の中には、バレンティン抜

米国で左太もものリハビリを行っていたヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手（３１）が７日、成田空港着のアメリカン航空機で再来日した。１８日の巨人戦（神宮）での１軍復帰を目指し、早速、８日から埼玉・戸田市の２軍施設で最終調整に入る。「わがままはいえない。代打でもスタメンでも準備する」などと優等生に大変身したバレ砲。シーズン６０本塁打の日本記録保持者が、１４年ぶりの覇権奪回への最終兵器となる。

残暑厳しい神宮に名伯楽の姿があった。元阪神監督の中西太氏（８２）は、日差しを避けるように三塁ベンチに腰を下ろした。 「いい練習しとる。コーチが体を動かしとる。おっ、中西２世がおる」 視線の先には、教え子のヤクルト・杉村繁チーフ打撃コーチ（５８）がいた。 セ・リーグの主要な打撃部門のトップには、山田、川端、畠山のヤクルト勢が立っている。生え抜きの野手が台頭する背景には、中西理論に基づいた打撃指導の継承があると杉村コーチは言う。 「中西さんの理論という幹がある。悪い枝葉を切り、いい枝葉を残してきた。今は落ちる球が多いから、呼び込んで強くたたく考えがあっている」 １９７０年代にヤクルトでコーチを務めた中西氏の指導法が源流だ。同氏は西鉄時代の１９５３年にトリプルスリー（３割、３０本塁打、３０盗塁）を達成し、引退後は数球団でコーチを務めた。打撃理論は「ボールを呼び込んで下半身で打つ」「バットを内側か

ヤクルトは３日、ウラディミール・バレンティン外野手（３１）が米国で手術を受けた左太もものリハビリを終え、７日に再来日すると発表した。この日阪神が広島に勝ち、０・５ゲーム差に広げられたが、残り２２試合と佳境を迎え、真中満監督（４４）は大砲の早期１軍復帰を検討している。 「山田以上に本塁打を期待できる打者。終盤はエース級の投手同士の接戦になると思うので、その存在は大きい」 バレンティンは８日から２軍の練習に参加する見込み。指揮官は状態を見極めながら１軍復帰の時期を決めるが、１８日の巨人戦（神宮）をめどにしている。代打待機からでも切り札としてベンチに置く考えだ。バレンティンは４月下旬に左太ももの肉離れを発症した後、米国でリハビリを進め、ダッシュ系の動きもクリアした。ただ懸案は「見た目はかなり太っている」（奥村編成部国際担当次長）という体重。球団側が食事制限を命じたが、変化はないという。 一方、同

（セ・リーグ、巨人３－５ヤクルト、２０回戦、１０勝１０敗、２日、金沢）ヤクルトは２日、巨人２０回戦（金沢）に５－３で勝利。同カード５連勝を飾り、首位阪神にゲーム差なしの２位と肉薄した。先発の小川泰弘投手（２５）が７回３失点。自身６連勝で１０勝目を挙げ、２年ぶりの２桁勝利に到達した。８月２５日から始まった巨人－阪神－巨人の８番勝負を６勝１敗（１試合は雨天中止）と勝ち越し。３日は試合がないが、阪神が広島に敗れれば、ヤクルトが首位に立つ。

（セ・リーグ、巨人３－５ヤクルト、２０回戦、１０勝１０敗、２日、金沢）ヤクルト・山田哲人内野手（２３）が２日、巨人２０回戦（金沢）の一回に左前適時打を放ち、二盗に成功。目標とする『トリプルスリー』の第二関門である「３０盗塁」まで残り３とした。 一撃必殺だった。一回一死三塁。ポレダの１５３キロの直球を左前へ運んだ。「前回抑えられていたから内角の直球に対ししっかりケアして打てた」。試合前までの対戦成績は打率・１５４（１３打数２安打）。無安打だった前回対戦の８月２７日に直球に力負けした雪辱を期していた。 直後には「（けん制が）来ないと思って自分の感覚で積極的に走った」と二盗に成功。動揺したポレダから、ミレッジも中前適時打を放ってこの回２得点。天敵攻略に成功した。 富山では白エビの軍艦巻きや、のどぐろなど、北陸の海の幸を食し、前夜は「金沢おでん」に舌鼓。食が細く毎年夏バテに悩まされてきたが、今季は

（セ・リーグ、巨人３－５ヤクルト、２０回戦、１０勝１０敗、２日、金沢）川端が職人芸で試合を決めた。五回二死二、三塁で左前適時打を放ち、５点目を呼び込むなど２安打。いずれも外角球を逆らわずに三遊間を破る得意の『おっつけ打』を見せた。「２打席目の空振り三振が相当悔しかった。気持ちを切り替えて次の打席に臨んだ」。七回には立岡の三邪飛を背走して好捕するなど攻守で貢献。リーグトップを走る打率を・３４０に上げた。

（セ・リーグ、巨人３－５ヤクルト、２０回戦、１０勝１０敗、２日、金沢）『琉球の韋駄天』比屋根がポレダ攻略の突破口を開いた。一回に中前打で出塁し、山田の打席で三盗成功。「勝手に行きました。２００％の確率で成功しないといけないと思っていた」とモーションを完全に盗み、左腕を揺さぶった。「あれでポレダも足を意識して投げにくくなった」と真中監督も好評価。二回にも右前打を放つなど２安打＆２犠打で快勝に貢献した。

（セ・リーグ、阪神８－１１ヤクルト、２２回戦、阪神１２勝１０敗、３０日、甲子園）ヤクルトの先発の館山昌平投手（３４）が四回に左越え１号３ランを放ち、投げては５回１失点で４勝目を挙げた。右肘の手術から２季ぶりに復活したベテランが投打で活躍し、首位・阪神に１ゲーム差と接近した。館山は２０１３年と１４年に右肘の手術を受け、ほぼ２シーズンを棒に振った。リハビリ中に救われたのが、ヒップホップ歌手、Ｚｅｅｂｒａの音楽。思い入れのある一曲は『Ｓｔｒｅｅｔ　Ｄｒｅａｍｓ』で「♪心配すんじゃねぇ　俺がいるぜ　あきらめた奴らの分も走るぜ」という歌詞に心を動かされた。「小さい頃から対戦した相手が、全員プロになれたわけじゃない。そういう人の思いも込めて」とリハビリに励み、復活を遂げた。

（セ・リーグ、阪神８－１１ヤクルト、２２回戦、阪神１２勝１０敗、３０日、甲子園）虎に１差だ！！　２位・ヤクルトは３０日、阪神２２回戦（甲子園）に１１－８で逆転勝利。先発の館山昌平投手（３４）が四回に左越え１号３ランを放ち、投げては５回１失点で４勝目を挙げた。右肘の手術から２季ぶりに復活したベテランが投打で活躍し、首位・阪神に１ゲーム差と接近した。セ・リーグは巨人を含む上位３チームが１差以内にひしめく大混戦。ヤクルトが虎視眈々と２００１年以来、１４年ぶりの優勝を狙う。

（セ・リーグ、ヤクルト１３－２中日、２１回戦、ヤクルト１２勝９敗、２２日、神宮）川端が３本の二塁打を含む５打数４安打。「低めを捨てて、しっかり高めの球を打ちにいけた」と納得の表情だった。リーグトップの打率を・３３５に上げたが、同僚の山田も１厘差で肉薄。首位打者を争う現状に「俺も、俺も、となるし、一打席も無駄にしないという集中力をもって打てている」と歓迎した。

大歓声に両手を挙げて応えた山田。一気に３０本塁打の大台をクリアし、チームを窮地から救った　（撮影・塩浦孝明） （セ・リーグ、ヤクルト１３－２中日、２１回戦、ヤクルト１２勝９敗、２２日、神宮）ヤクルト・山田哲人内野手（２３）が２２日、中日２１回戦（神宮）の４打席までに１四球をはさんで３本塁打をマークし、前日２１日の最終打席から４打数連続本塁打としてプロ野球記録に並んだ。一回の２９号ソロに続き、五回に３０号２ラン、六回に３１号３ランと自身初の１試合３発で目標の『トリプルスリー』のうち、まず３０本塁打をクリア。１試合７打点は自己最多となった。ヤクルトは１４安打と打線が爆発し１３－２と大勝。首位阪神とは３・５ゲーム差で、Ｖ戦線に踏みとどまった。

（セ・リーグ、広島０－５ヤクルト、１７回戦、ヤクルト９勝８敗、１２日、マツダ）ヤクルト・小川泰弘投手（２５）が１２日、広島１７回戦（マツダ）で２年ぶりの完投を、４安打完封で飾った。走者を置いた場面のクイック投球が課題だったが、１週間で改善。『ニューライアン投法』で７勝目をつかんだ。打線もリーグ本塁打トップの山田哲人内野手（２３）が２６号ソロを放つなど、試合は５－０で快勝。首位・阪神への追撃態勢は整った。

５月に左太もも肉離れの手術を受けたヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手（３１）の１軍復帰が、９月中旬以降にずれ込むことが１０日、分かった。現在米国でリハビリ中の主砲は当初、今月中旬にも復帰できる見込みだったが、まだ来日せず。大砲不在でもチームは２位と健闘。真中満監督（４４）は、現有戦力で２００１年以来１４年ぶりのリーグ制覇を目指すと、腹をくくった。

努力と勇気－。少年漫画かと笑われそうだが、７月２日のタイガース戦で２勝目を挙げた山中浩史のピッチングには、確かにこの２つを感じた。 好調の波に乗りつつあった虎が、完全にタイミングを崩されていた。１２０キロ台の直球を我慢して打ち返したのは二塁打２本のゴメスぐらい。鳥谷敬が待って待って打ったスライダーに詰まらされて併殺打に倒れる。野村克也氏によれば「遅い球の攻略法は、狙うか捨てるかの二者択一」－。阪神の打者は狙えず、捨てられず、翻弄された。 高津臣吾投手コーチは「遅い球を勇気を持って投げていた」と満足げに話した。昨秋から二人三脚で取り組んできたフォームの改善の成果を実感したのだろう。 「時計の針でいえば、いままでは『６時』の位置で投げていたのを、いまは『１２時』で投げる感覚なんです」 山中はこう説明した。打者の手元でスッと落ちる軌道のシュートや、抜き球のシンカー。さらに手元でフッと浮き上がるよ