臓器の機能に障害のある内部障害や精神障害などは、身体障害とは違い見た目ではわかりにくい。こうした「見えない障害」を持つ当事者は、家族や仕事の関係に悩み、外出時も工夫するなど試行錯誤している。 突然、高次脳機能障害を患って 「取材が苦手になってしまった。いまは、対象者とベストの距離がつかめる自信がありません」 これまで家出少女や貧困層の売春、若者の詐欺などハードなテーマの取材をしてきたルポライターで、上映中の映画『ギャングース』の原作も提供した鈴木大介さん(45)。3年半前の夏、脳梗塞で倒れ、高次脳機能障害と診断された。いわば、脳が“故障”し、認知機能に障害が起きている状態だ。 入院直後は死を覚悟したこともあった。 「もう働きづめじゃなくていいし、締め切りもなくなる。解放感がありました」 数日たつと、後遺症を持ちながら生きていかなければならないと、焦りが出てくる。 さまざまな障害が症状ととも