社内の会議中(撮影:齋藤大輔) 「アンタみたいなブサイクは、一生結婚できんかもしれん。だから、自分で稼げる人間にならんといけんよ」 14歳だった。 腫れぼったい顔、太い手足……外見コンプレックスに執着し、勉強を疎かにしてダイエットに励む私に、母はそう言い放った。 当時41歳の母は、今の私より8歳上だけど、30代も40代もたいして変わらない。人は一生、未熟者。成熟しきった大人なんて、フィクションの世界にしかいない。 だから、娘に定型的な幸せを得てほしくて、できるだけ優秀な学校へ進学し、食べていくのに困らない職業に就いてほしいと願うあまり、娘を傷つけ得る言葉を投下する余裕のなさも仕方ない。でも、「ブサイク」だとか「一生結婚できん」なんて言葉は呪いだし、脅しだよ。 はたらくことが楽しくなかった会社員時代 27歳のときに結婚した。でも、2年後に離婚。母の予想は半分だけ的中した。 それはさておき、「