これまでヒットする漫画は100人読者が居たら100人に満遍なくウケるように作るものだったのが、藤本タツキは100人の読者のうち50人にしか受けないけど、受けた人間は物凄いファンになってくれる という当て方をしてる。 だからファンとそうでない人の温度差が激しい。不評な意見はだいたい「俺には合わなかった」とか「自分のための作品ではなかった」とかそういう内容なのは狙われたファンではないから。 藤本タツキは、ファンの感性にカタチを合わせて作品を作るから、ファンは物凄くフィットして気持ちいいと感じる。 一方でそうでない人間からすると「ストーリー、構成、絵は全部高いレベルなのにどうも心動かされない」というモヤモヤした気持ちになる。 だから、藤本タツキ作品は俺が読むと、もっと書き込んでほしいエピソードは物足りなく、どうでもいいポイントが気になってしょうがない、という感想になる。