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ブックマーク / chikirin.hatenablog.com (91)

  • 若者達の分水嶺 - Chikirinの日記

    今年一年、“格差”というテーマで議論されたことは、次の二つに収束します。 ひとつが「地方をどうするか」問題であり、もうひとつが「捨てられた若者達をどうするか」問題です。 後者の若者切り捨て問題に関して、ちきりんが今年明確に意識したのが、「既得権益のえげつなさ」です。 問題は若者の問題ではなく、若者を切り捨てている方の「中高年の問題」とでも呼びたくなるほど、既得権益者のエゴと我が儘さはヒドイ。 ★★★ 全体のパイが拡大していた高度成長時代と異なり、90年以降、日経済が深刻に痛んだ時代、大人達は躊躇無く自分たちの既得権益を守り、それ以外の人たちを冷淡に切り捨てました。 企業は中高年の雇用と給与を守るために正社員採用をストップし、足りない労働力を非正規雇用で補完。そのために派遣法を改正させたんです。 当時正社員の座にあった中高年の人達は、自分の立場を守るため、必死の形相で、若者を切り捨てたんだ

    若者達の分水嶺 - Chikirinの日記
  • 国に泣きつく若者達 - Chikirinの日記

    “朝生”が貧困問題をやっていたので録画して見ました。 出演者の立場はいろいろなのですが、中でも次のふたつのグループの意見の違いがおもしろかったです。 Aグループ:貧困問題をなんとかしろ派の人たち。当事者側と、その支援団体の人たち。 Bグループ:元日経の記者、元コンサル、経営者など。自由主義経済の担い手側の人たち。 中でも驚いたのは、Aグループの人たちが予想以上に国家頼りだったことです。 Bグループの人の意見はよくわかります。私も同じ意見で、意外感や違和感は全然ないです。 でも、Aグループの人たちの意見がここまで国頼みだってことは、今回初めて認識しました。 国頼みというのは、彼らが主張する解決方法のすべてが社会保障である、ということです。生活保護にしろ失業保険にしろ最低賃金の引き上げなどの規制強化策にしろ、とにかく「国がこうしてくれるべき」という意見ばっかりでした。 もっと言えば、消費税も法

    国に泣きつく若者達 - Chikirinの日記
  • もうひとつの解 - Chikirinの日記

    前回ちきりんはこちらのエントリで、 (1)「時給の仕事」で一生べていくのは無理である。 (2) しかし現在の日では、「時給の仕事をしている生計の主な担い手」が1000万人近くいる。 とし、企業が非正規雇用の労働者1889万人のうち半分以上の1000万人を正社員にしないとこの問題は解決しないと書きました。 しかし企業側は、 (3)「国際的な競争力を維持するためには、それは不可能」 といいます。(ちきりんには「中高年正社員の高すぎる給与を守るための詭弁」にしか聞こえませんが、今日の論点はここではないので突っ込むのはやめておきます。) この(1)(2)(3)を前提とするならば、この1000万人は年収200万円でずっと生きていく必要があり、その人達には、従来の日人が想定していた“中流ライフ”を送ることは不可能です。ではどんな人生になるのでしょう? 人生の中で大きなお金が必要になるのは以下の4

  • ベーシックインカムの世界 - Chikirinの日記

    ベーシックインカムというアイデアをご存じでしょうか。 簡単に言えば、「すべての成人に無条件に(=働いていなくても、多額の資産をもっていても)最低限の生活費を支給する制度」の提案です。 その代わり、公的な雇用保険、年金制度、生活保護制度、障害者年金制度、などは廃止。 たとえば月 15万円(年収 180万円)くらい、全成人に支給する。世帯ではなく個人単位です。 未成年の子供をもつ親は、子供の分もいくらか貰えるんだと思います。つまり最低限の生活でよければ人は働く必要はなくなる、という制度です。 制度として論じられてますが、どこかの国で実現しているわけではありません。また、具体的な支給額を含め、詳細部分には様々なバリエーションがあります。 この制度を巡っては、思想的な是非や財源面での実現可能性について様々な議論があるのですが、今日は、 社会学的かつ空想的に「ベーシックインカムが実現したら、いったい

    ベーシックインカムの世界 - Chikirinの日記
    manbennaku
    manbennaku 2009/07/23
    おもしろい
  • 「実力」×「プレッシャー耐性」 - Chikirinの日記

    ちきりんは「古き良き時代の日企業」で働いた後、極端にアグレッシブな人事制度をもつ米系の投資銀行でも働いたことがあります。 転職前には「そのうち日企業も年功序列や終身雇用を維持できなくなる。だったら早めに欧米的な組織環境に慣れておいた方がいいよね」と思っていました。 けれど実際に外資系企業で働いてみてわかったのは、「こんなに高いプレッシャーの下で楽しく働けるのは、ごく一部の人達だけだ。大半の人はこんなところでは力が発揮できないだろうな・・」ということでした。 別にそれは、あからさまに目に見える厳しさではありません。そこら中で誰かが罵倒されているとか、毎週誰かが解雇されるとか、そういうことではないのです。 職場には冗談も飛び交っているし、みんなよく笑います。同僚や上司ランチべ、帰りに飲みに行くこともあり、一見すれば日企業と何も変わりません。中には何も教えてくれない先輩もいるけれど、

    「実力」×「プレッシャー耐性」 - Chikirinの日記
  • 民主党:混乱メニュー発表!(開店前) - Chikirinの日記

    さて、衆院もようやく解散したわけですが、何度か書いてるようにちきりんは“混乱ラバー”なのです。*1にもかかわらず、先日来起こっていた自民党内のドタバタ的混乱には全く関心がもてずニュースも見る気がしなかった。 混乱好きといっても、ちきりんには“好きなタイプの混乱”と“いまいち関心がもてない混乱”の二種類があるみたい。関心のもてない混乱とは、いわば“バーゲン会場の混乱”ってやつ。自分の利益だけしか考えない大勢の人がパニック的に騒いでいるだけ。あんなん何もおもしろくない。 それより圧倒的におもしろそうなのが「政権をとったあとの民主党の混乱」です。めっちゃおもしろそう。滑稽で奇妙でずるりとコケちゃいそうな混乱。みんなが汗だくで全力で引っ張っているのに全く前に進まず、ところが全員へとへとになった後で、実は全然違う方向に綱を引っ張ってた人が何人もいたと気がつくみたいな。「あれ、お前そっちに引っ張ってた

    民主党:混乱メニュー発表!(開店前) - Chikirinの日記
  • あなたの孫はインドか中国で生まれます - Chikirinの日記

    最初は10歳以下の子供にむけて「あなた達の将来はね!」という話を書こうかと思ったのだけど、どう考えても「このブログを読んでいる10歳以下の子供」は多くないかも、と思い直しました。 寧ろそのくらいの年の子供がいる、という人のほうが多いかも、ということでタイトルを変えました。 今日の日経トップ記事は“日産が中国で2割増産。ホンダも設備増強。日車各社が一斉に中国事業を拡大する”という記事。一面以外でも“カネボウ化粧品、中国に専用ブランド投入”という記事も。 またミニコラムでは日総研の寺島会長の“ブラジルに日の新幹線を売り込む際には、建設に関する専門性も訴えて欲しい”が“建設業界は海外で人材不足に悩み、海外事業拡大に慎重だ。「大型プロジェクトを管理できる人材を育てるべきだ」と建設業に発破”という話が紹介されています。 これらはすべて同じ流れの話です。 基的に今後、「市場としての日」は全く

    あなたの孫はインドか中国で生まれます - Chikirinの日記
  • 世界のテレビが見たいです - Chikirinの日記

    昨日の朝テレビをつけたらマイケル・ジャクソン氏が急死したと報じられていたので、すぐにCNNにチャンネルを切り替えた。CNNは経済系のニュースの時間だったが、事実上マイケルのニュースばっかりを報じていた。 ちきりんは世界で何か大事件があると、できる限りその国のテレビを見るようにしている。韓国で南大門が火事になった時はKBSを見ていたのだが、当然のことながら日テレビ番組よりも圧倒的に“必死”な様相が伝わってきて臨場感があった。ロンドンでのテロの時はBBCを、911の時はCNNやブルンバーグやCNBCなどを含め、世界のニュースをあれこれ見比べていた。 ちきりんが理解できるのは日語と英語だけなのだが、それでもたとえば韓国の大ニュースを見るにはKBSでみるのが一番だと思う。たとえ言葉が理解できなくても、アナウンサーの語り口や街頭インタビューを受ける人達の興奮度合いから、その事件がその国の人にと

    世界のテレビが見たいです - Chikirinの日記
    manbennaku
    manbennaku 2009/06/27
    おもしろい!
  • アメリカの3つの業界のこれから - Chikirinの日記

    今回の経済危機で、アメリカでは3つの象徴的な産業がハジけちゃいました。なんだけど、それら3つの産業の“はじけ方”がそれぞれ違っていて、特徴的でおもしろいので、今日はそれをまとめておくです。 まず3つの産業とは、以下の通り。 (1)ウォールストリート(投資銀行業界) (2)ミシガン湖周辺(自動車産業) (3)シリコンバレー(IT業界、インキュベーター業界) 東・中・西、と一個ずつですね。 まず(1)ですが、派手に吹っ飛んだ割に虎視眈々と復帰を狙っていて、いかにもウォールストリートって感じです。GSもJPMもみんな“一刻も早く公的資金を返して経営の自由化を取り戻したい”と思っているし、“一刻も早く厳しい銀行管理法から抜けだして、もっと儲かる商売がやりたい”と思っている。しかもその気持ちを隠そうともしない。 彼らが取り戻したい“経営の自由“とは“利益を(貧乏な納税者に遠慮せずに)山分けする自由”

    アメリカの3つの業界のこれから - Chikirinの日記
  • まだいける、と思ってた? - Chikirinの日記

    前に「最後通告は37歳」というエントリを書きました。 それは「将来が現在の延長線上にしか存在しなくなる」年齢であり、人生の再スタートができなくなる年齢だという話でした。 37歳まで“ぐーたら”だった人は“一生ぐーたら”だし、37歳までに決断できなかった人は、一生決断できない。それは、“今の自分とは違う将来や夢”を語ってもよい最後の年齢なのです。 若手俳優など芸能界のスターも、このあたりで役柄が変わりますよね。というか、変えないとやっていけなくなります。 元々が綺麗な人が多いし、メイクもメンテも完璧だからみんなとても若く見えるけど、それでも 37才を越えて、清純派女優、アイドル、わーきゃー騒いでるだけでかわいいタレント、的なポジションを維持していくのはちょっと大変になります。 演技力でもいいし、大人の色香や、司会者としての才能などなんらか別のものが必要になるでしょう。 また、芸能活動ではなく

    まだいける、と思ってた? - Chikirinの日記
    manbennaku
    manbennaku 2009/05/06
    第一のターニングポイントにさしかかる俺が、将来を見据えてブクマしてみる
  • 格差と諦念 - Chikirinの日記

    格差には、「不平等だ!」「ずるい!」「変だ!」とか、「なんとしても解消されるべきだ!」と、大きな怒りや不平等感を呼ぶ格差と、あんまり気にされてない格差があるよね。 というか、格差が一定レベルを超えて大きくなると、人ってあんまり格差に怒らなくなるような気がする。 派遣社員の人って、正社員の人にたいして「同じ仕事なのに給与や待遇が違うのは不平等だ!」と怒るけど、親から何十億ももらってる麻生さんにも鳩山さんにもあんまり怒ってないでしょ。 身近なところで考えてみても、たとえば、兄弟で弟のお小遣いが2千円で自分の小遣いが千円だと、「すごい不公平!」「ずるい!!」と思うでしょ。 近所に住む同級生の○○君のお小遣いが 5千円だと聞いて、それは彼の家が金持ちだからだと聞くと、「世の中の矛盾」とか「社会正義」について考えたくなるよね。 だけど、長嶋茂雄さんとか松下幸之助さんの子供の小遣いが20万だとか50万

    格差と諦念 - Chikirinの日記
    manbennaku
    manbennaku 2009/05/02
    ブクマ見るまで最後の最後に気付かなかった件